【2022年】沖縄のお盆と七夕
そろそろ七夕です。2022年 今年の七夕は8月4日。
ん?七夕?と思われた方の多くは我々内地の者、沖縄を始めとする琉球弧にある島々では、七夕もお盆も旧暦で行われます。
七夕が終わると、直ぐにやってくるのがお盆。もちろん旧暦で行われます。
2022年のお盆は8月10日~12日。
今回は、奄美大島をルーツに持つゆくい三線リーダーのごうさんに沖縄の島々の七夕・お盆に付いて教えて貰いました。
沖縄の七夕
自分は奄美大島の離島で子供の頃を暮らしたので、七夕やお盆を始めとする、年中行事のことは今でも良く覚えてます。
奄美大島の文化や風習は、本土と琉球弧の境目にあって、少し沖縄本島とは違う部分も少なく無いですが、七夕からお盆へという流れなどは、琉球の島々、皆同じだと思います。
お墓の掃除をして、もうすぐお盆だから、お盆には帰ってきてね、とお知らせに行くのが七夕です。一週間後がお盆になります。
奄美大島の七夕で、印象に残ってるのが、この頃になると、じーさんが山へ行って、家屋の屋根よりも背の高い竹を切り出してきて、七夕飾りを家族全員に付けさせます。
内地から移住した自分などは、織姫・彦星が奄美にもおるんや、程度に思ってましたが、大人になってから聞いた話だと、七夕飾りは、ご先祖様が家に帰ってくる目印になるのだとか。
この日には、母親や叔母などの女性陣が仏壇の掃除もしてましたね。
また、奄美では自分は記憶に無いのですが、沖縄本島では「七夕ひーなし」と言う言葉があって、七夕の日には、お墓の修繕や引っ越し、古くは洗骨なども行うご先祖様に関する行事を行う日でもあったと沖縄本島の民謡の先生から、古い風習だけどねと教えていただきました。
沖縄でも、那覇あたりでは、もはやこういう古くからの行事を行うことが減ってきたとのこと、こう言う話は、日本中どこでも耳にする話ですが、、、
沖縄のお盆
2022年のお盆を例にすると、
8月10日(水) ウンケー
8月11日(木) ナカビ
8月12日(金) ウークイ
ウンケーと言うのは、ご先祖様を「お迎え」する日、ナカビには親族が集まって、ご先祖様にもウチでゆっくりして貰って、ウークイで「お送り」すると言うスケジュールで行われます。
沖縄本島と奄美大島がちょっと違うなと思ったのが、沖縄では自分の屋敷の玄関先で「ウンケー・ウークイ」が行われますが、奄美では「迎え盆・送り盆」と言う言葉でウンケー・ウークイを呼び、お墓まで送り迎えする行事がありました。
これもまた、昔話になってきてると言う話ではありますが。
今の世の中、女性も外に出て仕事をするのはごく普通のことです、朝昼夜おやつとお供物をして手を合わせてと、特に女性陣の負担は大変、
そりゃ、昔も大変だったでしょうが、今の時代、優先順位は経済活動に軍配あがりますから、お盆も形が変わっていくのはある意味当たり前だと自分は思ってます。
子供の頃のお盆って、仏壇があった我が家には人が沢山集まってご馳走あるし、親戚の叔父叔母がお小遣いくれるし、ご先祖様に感謝!とか言う意識は薄かったものの、嫌いじゃなかったです。
お盆と言えばエイサー
自分が琉球の島々のお盆と言うと、思い浮かぶのがエイサーです。
Wikipediaでエイサーとチェックすると、
「沖縄県と鹿児島県奄美群島でお盆の時期に踊られる伝統芸能。」
などと書かれてますが、これは間違いで、お盆の時期に行われる行事として、残念ながらエイサーは奄美には有りませんでした。
なのに、奄美に縁のある自分が、お盆と言うとエイサーと言うのは可笑しいね、と言うツッコミはさておき、
エイサーと言えばやっぱり沖縄本島の中部地域の青年会のエイサー演舞は素晴らしいの一言、エイサーの地謡には憧れがあって、何度も足を運び、お盆前の稽古からエイサーを眺めて来ました。
太鼓を打ち鳴らす派手な演舞が取り沙汰されますが、エイサーは内地から伝わった念仏踊りをルーツに持つ紛れもないお盆の行事です。
ウークイの日には旗頭を先頭に踊り手、太鼓打ち、唄三線の地謡が列を作って、集落の筋を練り歩く「道ジュネー」が行われ、ご先祖様をグソー(あの世)へ送ります。
本来は、ウークイの日に道ジュネーが行われてましたが、エイサーも色々と形が変わり、今では様々なイベントでエイサーを見ることが出来ます。
画像は、沖縄市の北谷町謝苅区青年会のエイサー。
沖縄じゃありません、大阪の大正区のエイサーまつりに、青年会一行がやってきて素晴らしい演舞を披露してくれたのは2019年、
コロナ禍で何もかもストップしてしまいましたが、今年は沖縄本島でもエイサー初め様々な芸能イベントがリスタートしている最中、やっとと言う感じです。
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