睡蓮の花と琉歌

サークルのLINEグループで、C女史が睡蓮の花の画像とコメントを残してくれました。

少し暑さ戻って咲いた♪
春に根を思い切り切って
株分けた睡蓮🪷

大昔にお餅ついてた石臼に入れて
今年は頑張っていっぱい咲いてくれました

泥水でも吸い上げて綺麗に咲く花
大好きな花です♪

花の咲く時期や鳥が鳴く声
鳴かなくなって気づく季節
自然から教えてもらえる

異常気象続いても毎年同じ繰り返し
大切だなと思います😊

目次

沖縄の睡蓮

ここから沖縄に睡蓮はあるのか?と言う話に始まり、最後は睡蓮の花を題材に琉歌を作って歌ってみようとなった。

スイレンは熱帯から温帯に広く分布する水生植物で、内地でよく見るのは耐寒性のある「温帯スイレン」で、沖縄のような亜熱帯気候には「熱帯スイレン」、特に熱帯スイレンは花色が豊富で、青や紫など温帯種には少ない色もあるため、観光用にリゾート地などの水辺では良く見られると言うこと。

そして、沖縄では、ハスやスイレンをまとめて「ハチス」と呼ぶことがあるそう。これはもともと日本の古語で、奈良時代の『万葉集』にも登場する言葉で、蓮の花が散った後に残る果托には小さな穴が並ぶが、その形が蜂の巣に似ていることから「蜂巣(はちす)」と呼ばれるようになり、やがて「ハチス → ハス」という言葉に転じていったと言う、なるほど。

沖縄ではこの古称が残りつつ、厳密にハスとスイレンを区別せず、池に咲く花を「ハチス」と愛でる場面が今も見られるそうな。

皆で琉歌を作ってみた

琉歌に「ハチス」が直接詠まれる例は多くないけれど、古い琉歌の書物には存在が確認出来ました。池や水面、花と魚といった景観を詠む句の中にその存在を感じ取ることができる、そこで試みに、ハチスを題材に皆で琉歌を作ってみたのでご覧ください。

■うりずんの頃に瀕死の睡蓮を救い出して手入れをしたら太陽のもとでも美しく花咲いてくれたよ

うりずん ぬ くるに 睡蓮すくてぃ 太陽ぬしたかい なちゅん美らさ

■春に根を分け植えたハチスが、豊年を祈るころには、猛暑を越えて力強く咲いている

春に根わきゆる 水面育つはちす 豊年祈いやび 炎暑咲ちゅさ
春に根わきやび 手間かきハチス 秋果報むぬ 豊かに実ゆる

■手をかけた弟子(ハチス)が暑い夏を乗り越え育ち花開いた様

春に根わきやび 師ぬ手ほどきてぃ なち越えぬハチス 花ぬさちゅる

単なる植物描写にとどまらず、人の営みや祈り、さらには稽古や修行にも重ねられる。師が弟子に技を「根分け」し、汗を流す稽古を積んだ末に芸の花が咲く。舞台での晴れ姿は、まさに炎暑を耐え抜いたハチスの花に似ている。きれいな琉歌が出来たと皆で褒めあった 😂

ちなみに琉歌とは

内地で言う所の 57577 の31音で詠まれる短歌に対して、沖縄ではサンパチロク、8886 の30音で読む詩を琉歌と呼びます。王朝時代から伝わる琉歌も沢山存在して、今も盛んに唄三線に乗せて歌われているんです。沖縄本島の古くからある民謡なんかは、ほとんどって言っても良いぐらい琉歌で作られてます。

有名なところで言うと、てぃんさぐの花 なども綺麗な琉歌で綴られてます。カチャーシの定番、唐船ドーイや豊年音頭とか全部琉歌で歌われてます。

皆でワイワイと琉歌作りは楽しいので、是非やってみてください。最後は大喜利みたいになって、盛り上がれます。

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